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今日は、いつもより少し早く起きてみた。

カーテンを開けて、外の景色を見る。
暗い空の下、ぽつぽつとつく建物の明かり。
それらを線で繋いでみたりしながら、しばらく眺めていた。


視界の横のほうから光が差してきた。
「夜明け」の文字が漠然と浮かぶ。


太陽の光は音もなく、夜の色を食べていく。
その景色を見ながら、これも今日で最後か、と呟いた。

不満な訳じゃない。むしろある種の楽しみさえあった。




今日は、最高にうるさくて最高に愛おしい相棒が、この家に入る日だから。

明日からはきっと、ここも、自分の心も、毎日うるさくなるだろう。
そうなることをどこか心待ちにしながら、最後の静かな夜明けを堪能した。



【静かな夜明け】

2/6/2025, 10:48:49 AM