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kiss、キスですね。私の記憶にはっきり残っている「初キス」の話を書こう。それは幼稚園だか、小学校低学年の頃だかの事だ。周囲ではおたふく風邪が猛威をふるっていた。私はよく体調を崩す方だったが、このおたふく風邪には一向に感染しなかった。母親は「大人になってから初めて感染すると重くなるので、今のうちにかかっておきなさい」と言うが、かからないものは仕方がない。そんな折、私の同級生である大親友が、見事なおたふく風邪をひいた。母親は私を連れてその子の家へ伺い、私に「うつしてもらいなさい」「ちゅーしろ」と言ったのだ!同性の大親友、私達はまだ子ども。とはいえ親の前でキスするなんて恥ずかしい!私達はふたりだけで彼女の部屋へ入り、ちゃんと鍵をかけ…しばしの逡巡ののち…キスをした…。私は見事なおたふく風邪をきっちり頂戴した。時は流れて先日、その大親友は私の知らん男と結婚してしまった。めちゃくちゃ寂しかった。結婚式にお呼ばれしてふたりのキスを見せられる時、「私のほうが先にその子とキスしとるからな」と、何とか溜飲を下す事ができた。当時はなんて恥ずかしいことをさせるんだと腹がたったが、今では内心でマウントをとる良い材料になった。

2/4/2024, 2:22:14 PM