多田野一人

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部屋の片隅で
食卓から、何気に部屋の中をぼんやり見ていた…薄暗い部屋の片隅には、埃だらけの小さなテーブルの上に、熊のぬいぐるみが2つ、色褪せたまま、寄り添っている…君が突然出て行ってから、この部屋に帰るのが辛くて…でも、ひょっとしたら、君が戻ってくるかも知れない…そう思うと、一人で戻る日々を重ねた…ただ、一日の内、君と一緒に買ったこのぬいぐるみを見ながら、あの日々を思い出し乍ら過ごすのが、日課になっている…

12/7/2023, 2:36:54 PM