花粉症

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足を挫いておぶってもらった時の彼の背中は暖かかくて、きっと彼は人を温めるために生まれてきたのだろう、そう思うとくすりと笑ってしまう。
だって、彼は不器用な人で私もこの人と仲良くなるのに時間がかかったからだ。使い道のない背中も、こうやって使ってやってるのだから逆に感謝して欲しいくらい。
「アンタの背中はあったかいのに、どうして態度は冷たいのかしらねえ」
「……なに急に。俺はここで下ろしたっていいんだぞ」
「まあまあ、褒めてんのよこっちは」
心がぶれない彼の背中を追って、今ではこんな目の前にいるのに遠く感じてしまう。
でも、こういう関係も悪くないなと思った。

6/21/2025, 11:57:22 AM