美しい夢を見た。
どこか深いところから浮かびあがるように顔を出すと、そこは南国の海だった。
クリスタルグリーンの透きとおった水中に、網目状に広がる光ぼう線、頬をあたたかい風が撫でる。
張りついて口の中に入っていた髪を元に戻した。
もう一度水中に入ろうと前転すると、身体がマーメイドになっていることに気付いた。スパンコールのように光を乱反射する鱗の部分を、上下にうまく動かしながら深いところに入っていく。
横を見ると、でこっぱちのコブダイが眠そうに半目でこちらを見ていた。
底に近づくとファインディング・ニモに出てくるカクレクマノミがいた。オレンジと白が美しい。その隣には黄色と黒が奇麗なエンゼルフィッシュ、奥にはピーチピンクの煌めくサンゴ礁が広がっている。
光が遮られて上を見上げると、マンタの裏側が通り過ぎた。タレ目の笑顔がアンニュイだ。
その後、再び薄明光線が光の剣のように海を射し込んでいく。
奥から別の生き物がやってきた。人魚の男バージョン、マーマンだ。顔にタトゥーのようなカミナリ模様があり、ゴリゴリのマッチョだった。
私はその場を離れて水中から飛び出し、岸辺に腰掛けた。
嫌な予感は当たり、彼は追いかけてきて私の腹に覆いかぶさった。ゆっくりと顔を近づけてくる。
――あ、これはやばい。ちょっと待って、ちょっと待っ――。
…目が覚めると、家で飼っているネコが口元をぺろぺろと舐めていた。
1/17/2026, 2:56:27 AM