真夜中の公園は人がいないので、音もなく暗い。遠くで聞こえる暴走族たちのバイクの轟音は、そこでは心強い味方だ。私より背の高く黒々とした木々は、昼のイメージと違い陰鬱でおどろおどろしい。そこはとても怖い場所。とても怖くて公園の空っぽのグラウンドには入ることすらできない。でも私はなぜかその感触がくせになって、いつも震えて帰るのだけど、心の奥で密かに楽しんでいる。行政機関が作った公共の空間が、生みの親の手を離れ何か別の空間でいたがるそんな時間。それが真夜中だ。
5/18/2024, 7:09:50 AM