流れ続ける小川のそばに、いつも座り続ける彼女は一体誰なのだろうか。
カメラを取り出してそのシーンを綺麗に写し出したい、そう思った。
平坦でどんでん返しのない日々に私は飽き飽きしていた。
夢と現実が交錯しているような気がする。
茜色の空がこの森を反射しているような気がする。
鳥の群れが空を覆い尽くし、我々を飲み込もうとしている。
額縁に飾られた絵のような世界が私を呪っているのか。
何が真実で何が嘘なのか。その本質さえとっくに分からなくなっている。
飢えきってしまった子どもたちが小川の上流で死んでいるのを見た。
私は目の前が真っ暗になった。
猿の鳴き声が遠くから聞こえてくるが、それがどこなのかは分からない。
そんなこの島に、未来はあるのだろうか。
その未来を私は守りたい。
未来への鍵を手にし、この島の未来を切り開きたい。
不幸せが、もう訪れないように。
誰もが皆、快楽を得られるように。
風が吹いている。
星の半分は、もう夜になるのだろう。
1/10/2025, 11:18:11 AM