テーマ 紅茶の香り
裏道を通って街を抜ける。そして、森の奥深くに僕は入っていく。
「カラン」
「..!おや、来たんだね」
紅茶を飲んでいたあの人が話しかけてきた。もちろんここは知る人ぞ知るカフェ。
「今日は自然を見ていたくて」
素直に思っていたことを言い窓際の席に座る。
「..やっぱ綺麗だなぁ」
窓の外の景色は
綺麗で、
鮮やかで、
まるで綺麗に描かれた絵画のように、
ずっと残しておきたい物だった。
「ねー綺麗でしょ」
「..外の景色をみる限り結構周辺の木を切っているんだね」
「御名答!いやー大変だったよ〜」
ドヤ顔で言うあの人。
ぁ
あの子みたい。
「褒めてくれてうれし〜!」
ぁ
そうだ、
あの笑顔、
あの子の笑顔は、
もう、
なくなったんだ。
「?どうした?」
あの子は、
死んだんだった。
自然の家のカフェに涙が零れ落ちた。
おわり
10/28/2024, 10:07:27 AM