瀬尾はやみ

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 小説や漫画を読み終わったあと、映画を見終わったあと、あるいは舞台を観劇したあと、エンドロールに流れる曲を考える。
 誰にも言ったことないささやかな趣味だけど、これが本当に好きだ。登場人物の心情や行く先を考えたり、結末に納得がいかなければどんな終わりにするかを考えたりする。その延長線上にエンドロールに流れる曲を考える。
 
 この世に創作物に触れたことがない人はいない。だけど、その先や登場人物のついて深く考える人は少ないことを知った。こんなにも楽しいのに! と思うけれど、逆に異端者を見るような目で見られるので、あまり言わなくなってしまった。

 創作物に触れるのと同じくらい、音楽を聴くことも好きだ。外出する時はイヤホンは欠かせないし、家ではスピーカーで音楽を流している。音楽がないと生きられない。それくらい好きだ。

 その二つが重なり合って生まれた趣味がエンドロールに流れる曲を考えることだった。いつから始めたのか忘れたけど、気がついたらそれが当たり前になっていた。
 バラード、ラブソング、ヒップホップ、ロック。この世にはいろんな曲がある。誰の目線からみた曲に当てはめるのか、ストーリー全体を表しているものにするのか、それを考えるのがすごく楽しい。創作物に触れたらここまでするのがワンセットだ。
 
 やめられないのはきっと両方の解像度が上がるからだと思うし、自分に新しい価値観が生まれる気がする。するだけで生まれているかは分からない。生産性はおそらくない。
だけどわたしはこの当たり前をやめられない。
 

7/9/2023, 1:19:51 PM