ブラックネック

Open App

子どものころは、20歳になれば
いわゆる『大人』になれると思っていた。
落ち着いて、余裕があって、
常に正解を導ける、そんな『大人』に。

しかし、いざ20歳を過ぎてみると、
10代のころと今の自分にさほど違いは感じない。
30歳になってみても、落ち着きがなく、
周りの同年代はみんな大人になっているのに、
どこか自分だけ子どものままで取り残されているような、そんな感覚に苛まれてきた。

結局のところ『大人』になるって何なのかと考えてみれば、
人生とは、オープンワールドにみえて、
ある程度の1本道ルートで、最低限度クリアしなければならない通過儀礼ポイントがあり、
そこを避けながら年齢を重ねても、
ただしわくちゃの子供が残るだけなのだ。
そのことに気づいたのは30代も半ばに差し迫った減災であり、もう取り返しがつかぬ。
髪が薄くなった初老の『子供』は、
今日も独り、家でビールを飲んでいる。

5/12/2026, 7:35:51 PM