ゆかぽんたす

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今日は風もなく比較的過ごしやすい。気温もわりと高めなのだろう。道の反対側の塀の上で猫が日向ぼっこしている。穏やかな日だなあ。こんな日は、何故か無性に洗濯をしたくなる。洋服からタオルから寝具から、乾きにくいものを避けつつ目に入るものを洗濯機に放り込んでお気に入りの柔軟剤を入れた。洗濯が終わるまで数十分、さて何をしようか。とりあえず、お湯を沸かしてハーブティーでも淹れよう。昨日の残りのラスクを摘みながら読書といこうか。すごく贅沢な時間の使い方だ。陽の光を窓から浴びていると自然とまどろんでくる。



ああ。

こんな穏やかな状態のまま君に会いにゆけたらいいのに。雲の少ない澄んだ空が今、君の居る場所。いい天気だね、冬なのを忘れるくらい暖かくて心地が良いよ。
去年までは2人だったのに、今年の冬は1人だった。寂しいのはずっと変わらないよ、そりゃそうさ。君のいない世界なんて滅んでしまえ、って、ついこないだまで考えてたくらいだから。
こうして1人になって、君の有り難さを激しく痛感して、僕の無力さを嘆いて、怒りは自分だけでなく第三者に向けられて、目に映るもの全てを憎んで呪って、そりゃあもう僕は荒れに荒れたんだ。そんな、負の感情を盛大に出しきって暴れまくってそれでも残ったものは何も無かったよ。しいて言うなら、失った人は戻らないんだっていう事実だけか。

色々あって、僕は1人でもこうして生きてるけど。もう、怒るの疲れちゃったからやめてみた。そしたら不思議と身体は軽くなった。今日みたいに空の青さに気付けるほどに回復した。もちろん全快にはなってないけど、最近はようやく身の回りにも目を向けられるようになってきたよ。だいぶ苦労したけどね。きっとここまでの経緯を君もこの空の上から見ていてくれたんだろうか。僕らしくなかっただろう?ダサくて醜くてどうしようもない奴だっただろう?きっと心配しただろう。君は優しい人だから。ごめんね、もう大丈夫。いや、大丈夫ではないけれど、少なくともあの最悪な時からは抜けられた。
だから君もこれからは穏やかにそっちで過ごしてほしい。いずれ僕も会いにゆくから。その時は笑顔で出迎え頼むよ。

願わくば、また君と再会する日はこんな冬晴れの日がいいな。

1/6/2024, 7:10:30 AM