親から「待って」と言われた記憶が無い。ただ忘れただけだが、別に言われなくても私は小さい頃から親元を離れずに居続けている。引きこもりの父親譲りだ。立派なものだ。さすがに死ぬまで一緒なのは御免蒙る。
待てと言われずに育ったから、自身の暴走を自ら止めなくてはならない。これが苦痛なのだが致し方ない。
親は、子どもの自傷行為を止められない癖に、自立しようとアルバイトをしたいと言い出す子どもに、お前には無理だと立ちはだかる。
いつぞや、高校で知り合ったクラスメイトと遊びに行く時も何故か止められた。理由は覚えていない。些細な喧嘩だったのだろうが、私は親から屈辱を受けるも、何もできずに狸寝入りをした。
こうして見ると、待てとは言われていないが、お前はここから離れられないのだと言い聞かせられて育ったのか。人はこれを過保護と言って、更に親馬鹿だからだと一笑に付すだろう。
私としては、リジー・ボーデンよろしく親どもの頭を斧でかち割ってやりたいものだ。
けれども、理性が待てという。人の頭の中を覗き込んでいる皆々様は、私の中にいる天使と悪魔のショーを期待しているだろうが、これでも仏教が根付く日本国の出身だ。そんな者は居ない。
16回ほど生まれ変わった身なのだから、1回ぐらい人殺しを経験した たましいぐらいいるだろう。そのたましいが、「まって」と言っている。
殺されても死んでも人間の悪癖は治らないと。
(250518 まって)
5/18/2025, 1:05:02 PM