モンブラコン*
~~~~~~~『たとえ間違いだったとしても』
小学生の頃、漢字の小テストで、5回連続0点を取ったことがあったなぁ。
帰り道、村に繋がる山道の入り口で、0点の答案用紙を眺める、ランドセルを背負うボク、
モンスター姉弟、末っ子。
流石に5回連続となると、子供ながら、自分に不信感を抱く訳で…。
「勉強…したのになぁ…ん?したっけ?勉強…」
「をやぁ~クショボーズぅやっつまったなぁ」
姉さんが迎えに来た。
「テイちゃんぬ、怒らりるかもにゃぁ」
「テイちゃんが怒る訳ないじゃん」
「いぐらテイちゃんでぃもにゃ、おみゃぁの
為にゃら、こごろさ、をにぬするこどもあんで」
ボクの為に、ボクに嫌われる事も覚悟して、
ボクを怒る…。それはありうることかも。
半泣きで帰宅したボク。
夕飯作りの手を止めて、エプロンで手を拭きながら玄関で出迎えてくれたテイちゃんに、震える小さな腕を精一杯伸ばし、0点用紙を差し出す。
テイちゃんはボクを片手で抱き上げると、もう片方の手を使い、こう伝えてきた。
『5回もって、びっくりしたね、不安になったよね、大丈夫大丈夫、オヤツ食べて忘れちゃお』
えげつない優しさです。逆に大泣きです。
誰だよ怒るとか言ったの。
まぁ、姉さんは姉さんなりに、ボクを思ってくれているとは思うんだけど。
「テイちゃん、ちゅぎ、オラ抱っこでべ」
前言撤回。
4/23/2023, 9:14:56 AM