ノーネーム

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タイムマシーンがあったなら
顔も知らない父親と
どうしても好きになれなかった母親が
出会うのを阻止するんだ

どんなにバチがあたったっていいから
どうか、どうか僕が産まれませんようにと


それで良いと思ってた

だけど、

必死に愛想笑いをする僕に
愛想がいいねと、微笑む老人がいて

すぐ隣に小さな寝息を立てている
無垢な寝顔がそこにはあって

分からなくなったんだよ
自分に向けられた温かい眼差しと
守らなければいけない存在があって


どこかで負けたくない、と
思ってる自分が居て

こんな世界は嫌だ、と
嘆く自分も居て

結局どっち付かずで
優柔不断な僕だから

タイムマシーンなんてあっても
過去にも未来にも行けず今を彷徨う


それでもいいや、と思えた

1/22/2023, 2:54:33 PM