くたびれた朝の空気が気持ち悪く感じられる。
覚めた瞼はどこか朦朧としたまま、体を前日の余韻が纏わりつくようだった。
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≪ ryuto
『ごめん…』0時13分
既読『謝らないでよ』
0時14分
1時43分『もっと違う未来もあったのかな』──────────────────────────
枕の傍ら、無造作に置かれたスマホに手が伸びて、無意識にいつもの画面を開いてしまう。
「あっ、本当に終わっちゃったんだな」
いつも早起きな彼が、10時を回っても既読すら付けないこと。
いつも惰性で開いていた画面を、明日からは開かなくてよくなること。
そんな些細な事実が、どうしようもなく私とあなたの終わりを告げていた。
「ふっ、ふふ」
しかし、こみ上げてくるのは笑いだった。
今もすごく辛いし、恋なんてしなきゃよかったと思う。
でもこの半年間を捨ててやらない。忘れてやらない。
いつか私の宝物にしてやる。
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≪ ryuto
『ごめん…』0時13分
既読『謝らないでよ』
0時14分
1時43分『もっと違う未来もあったのかな』
10時36分『ありがと』
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そう思うことがあなたへの最大限の感謝だと気付いたらから、今は笑いたいと思う。
11/20/2024, 2:45:28 PM