「死にたい」
それが久しぶりに彼女から来たメッセージだ。
付き合ってちょうど1年を迎えた夏のとある日
彼女から死にたいとメッセージが届いた。
重度の鬱病を患っている彼女は、自分に良くないことがあると死のうとしてしまう。
本気で愛した人だから死なないで欲しい。
自転車に乗って彼女の家へ向かう。
汗ばむ額と豆の潰れた手で握るハンドルで死に物狂いでペダルを漕ぐ。
彼女の家に着くと、彼女の両親が驚いた顔で僕の来訪を招く。
「今日は貴方にとって辛い日なのに来てくれてありがとう。愛美も天国で喜んでるわ。」
そうか、さっきの死にたいというのは、
僕は理解した。
8/14/2024, 1:30:55 PM