だいたい3回くらいに分けて続く予定のおはなし。
「ここ」ではないどこか、別の世界に、「世界線管理局」という厨二ふぁんたじー組織がありまして、
諸事情で滅んだ世界からの難民を、終身的に収容しておく、難民シェルターを保有しておりました。
3食おやつ付きのレジャー完備、レクリエーション種類豊富、希望すれば仕事もできます。
そして、難民シェルターには、
赤いスカーフのキツネの軍団が、あっちこっちでそれぞれのレストラン、食堂、料亭、カフェを出し、
難民たちの要望に、コミットしておったのでした。
え?タヌキ?
タヌキは難民シェルターでは、店を出せません。
タヌキは緑のエプロンして、管理局員専用の食堂でのみ、飲食を提供できるのです。
赤いキツネとmdr(それ以上いけない)
さて。
赤いスカーフしたキツネのレストランです。
キツネたちの店の中で、イチバン大きなカフェを経営しているプラチナギツネのオーナーは、
尻尾ふりふり、その日のモーニングとお茶の準備を始めようと、食料庫に向かったところ、
「アイヤー!?」
なんということでしょう、
昨日たしかに発注して、昨晩のうちに到着した、
大皿取り分け式、ほぼほぼビュッフェタイプのお菓子タワー(4段バージョン)が、
一夜のうちに、器を残してすっからかん!
「スペシャルお菓子、無いネ?!」
全部ぜんぶ、誰かに食べられてしまったのです!
「法務部さん!法務部さん、事件ダヨ!」
プラチナギツネは自分の居城たる店舗の中を、すみずみまで確認しました。
プラチナギツネより先に店に来た者は、誰も、何も、ひとりもいませんでした。
防犯カメラならぬ、防犯つり灯籠は、食料庫には設置されていませんでした。
「法務部さーん!」
あたふたコンコン、赤いスカーフしたプラチナギツネは、大慌てで、法務部の即応部門に通報!
「俺が作ったスイーツが食われたって!?」
法務部の特殊即応部門から、担当の局員がものの数分で、ガチのソッコーで飛んできました。
というのもプラチナギツネが発注をかけた、その人物こそ、管理局で警察っぽい仕事をしている法務部の局員であったのです。
「ああ、ガチだ、ガチで全部無くなってる、
なくなって……る……」
誰だ、俺が作ったお菓子を勝手に食ったの。
法務部の局員、「ハシボソガラス」というビジネスネームを貸与されておる通称カラスは、
ふつふつと、静かに、怒りが込み上げてきました。
3種60個のクッキーと
5種50個のひとくちまんじゅうと
7種140個のキューブなプチケーキと、
9種180個のお菓子&惣菜系サンドイッチです。
それらが丁寧に盛られた4段大皿の、イチバンてっぺんには1個の大きな、美しく透明な、飴細工のレンゲの花があったのです。
それらを完成させるのに、
どれだけの云々、いくらのカンヌン、
それを勝手にゴニョニョぐぬぬぬプッツン。
「間違いなく、事件だね」
ガチでキレると逆に静かになるカラスです。
大きな深呼吸をして、言いました。
「分かった ちょっと 書類すっ飛ばして
俺の方で容疑者絞って犯人シバいとく
大丈夫俺聴取というか尋問得意だから」
さぁ、法務部の仕事をしよう。
即応部門で査問官をしているカラスが言いました。
容疑者を見つけて、聴取して、
犯行の経緯、犯行中の行動、犯行後の足跡、
それらに至る心の旅路までを、追跡しましょう。
犯人の心の旅路を追跡するのです!
(しれっとお題回収)
「頼んだアルよ、査問官、カラス!」
はてさてその後はどうなるやら、
次回のお題に続くのです。
12/29/2025, 6:01:03 AM