22時17分

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踊るように、人生を過ごす。
フィギュアスケーターのようなものです。
つま先は立ち、くるくると身体を回し、演技をする。
ぴょんと小さなジャンプをする日もあるだろう。
耳を澄ませば、何かしらの音楽が流れ、それに合わせ、リズムを作る。
プロのような、熟達した技を持っているわけでもない。三回転、四回転、そんなジャンプはしない。
無難に、無難に。
氷上の天使として、滑っていく。

残ったのは、軌跡の凍りゆく僅かな痕跡で、それを誰かが過去の記憶と呼ぶ。
その上をまた誰かが滑り、軌跡が重なる。

しかし、踊るといったって、それは平らでないと転ぶ危険があるし、夜通し踊るのは身体的にも精神的にも続かない。
夜になれば踊りを止め、眠りにつき、休む。
日が出れば目を覚まし、再び踊るように人生の日を過ごす。

そんな優雅な人の踊りを見て、私はどうだと深く嘆く必要はない。
世界拡散をせず、私は私。
まずは靴を履くところから始めよう。

9/8/2024, 9:32:33 AM