récit

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目を覚まし彼女は掌で髪を束ね窓辺に立つ。

時はまだ傾き届かぬまま、窓を開けると紫紺色の空気がかすかな冷えた草の香りを運んでくる。

もうすぐ龍雨は地に戻る頃だ。

遠くの地平線では、光が静かに昇り来るだろう。

深呼吸を一つ。
小さな一日がまた始まる。

「夜明け前」

9/14/2024, 1:44:08 AM