俺ん家から道の向かいに友達の家があった。
大の仲良しだった俺たちは、いつでも連絡を取りたかったので、いろいろ考えて、紙飛行機でメッセージを交換することを思いついた。風に乗ってメッセージが届くのは楽しそうだった。
最初はうまく飛ばずに、お互いの家の周りが紙クズだらけになってしまい怒られたが、コツを掴むと2回に1回は届くようになった。諸条件があり、雨ダメ風ダメ、もちろん雪もダメ。お互い家にいて窓全開である。
それなら目の前の家なんだから行けばいいじゃん、というのは大人の発想。紙飛行機を飛ばすことが面白く、やがて白紙のまま飛ばすことになっていった。
それがきっかけか、友達は宇宙工学科へ行き、今度本当に宇宙へ行くそうである。
俺はといえば、宇宙に行った友達にスペース・バルーンとかでメッセージを伝えられるのではないかと、夢想するだけの人間になってしまった。
まあ、それもいいか。
4/29/2026, 2:29:38 PM