マオ

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透明

いつも明るくて、
赤やオレンジを纏っていた君。
君の横に並ぶことのできない僕は、
くすんだ、深緑という色といったところ。
それも、何色なのかはっきりしないような。

いつも明るくて、
赤やオレンジを纏っていた君。
いつも僕の憧れの的だった。
熱いくらいの憧憬の中、生きていた。

その君は、もう目を覚ますことはない。
そう告げられた時、僕は何を思っただろう。
白い衝撃のあまり、何も覚えていないや。
ピクリとも動かない白く染まった君は、
透明に見えた。
僕の心まで、透けていきそうなほどに。

3/13/2025, 10:27:19 AM