『大好きな君に』
本当は、本当はすごく大好きだった。
だけど彼女がいたから、クリスマスとか誕生日とかは絶対に一緒に過ごさないと決めていた。
それなのにあなたは
「誕生日を一緒に祝いたい」
「クリスマスは一緒に過ごそう」
と誘ってきた。
今思えば、とんだクソ野郎だよね。
私は自分もクソ女だってことは自覚してる。
彼女がいるとわかっていても、止められない想い。
だから、自分に言い聞かせるように、彼に言う。
「彼女じゃないんだから、そういうのはやらないよ」
自分はもっと自制心が強いと思っていた。
だから、こんなにもコントロールが効かなくなるものかと驚いたし、苦しかった。
一緒にいたい本心を押し殺して突き放した私の気持ち、あなたはひとかけらでもわかってくれてたのかな。
本当は、「大好き」と言いたかった。
でも、それを告げたところで彼女になれるわけじゃない。
だから特別な日は一緒にいない、好きと言わないと決めることで、プライドをギリギリ守ってきた。
かつての"大好きな君に"再会したら、こう言ってやりたい。
「あなたと過ごした日々は、楽しくて残酷だったよ」
と。
3/4/2023, 11:21:22 AM