「この曲が好きなんだよねー」
「えっ!そうなの私も!!」
今日もまた嘘をつく。
たくさんの人に愛嬌のある嘘をつく。
もともと、私なんて存在しない
何かに感化されて、行く宛もなくただふらついている。
ただ、普通の人になりたくて
あの女子高生やあの男子高生のように笑いたくて
肩を並べて、古い仮面を破って生きている
あぁ使い勝手の良い仮面。
ある日男が言ったとさ
「君の全てが好き」だって
私の全てって何でしょう。
嘘だらけで出来た私の何がお好きなのでしょう?
明日には、変わっているかもしれないのに
私のどこがお好きなの?
ある日君が退屈そうにこう言った
「君の透明感が好き」だって
「辛うじて、生きてる感じが好き」だって
そうして君はそう言った
「君のことが好き」だって
そりゃ、そうでしょう
君が好きなもの、言われて嫌なこと
自分を押し通してまで、全部
君が好むように演じてるから
君が見てる私は私なんかじゃないし、私自体の原型もそもそも無い。でも嫌われたくわない
だって人間って興味がないと来ないでしょ?
だから、いつも嘘をつく。
化けの皮を剥がした私はたいそう醜いんだろうなって考えながら路上を歩く。
正直こんな自分が嫌いだ
演じる私が嫌いだ
人を傷つける私が嫌いだ
人に合わせる自分も、意味もなくいきる人生も全部全部嫌いだ。
いっそのこと、透明になって消えちゃえば良いのに。
3/13/2025, 3:52:13 PM