ひらり。ひらり。
二羽のモンシロチョウが、仲良く舞っている。
蒲公英の上で寄り添い、桜の間を摺り抜けながら。
「まるで、わたしと貴方みたいだね」
仲睦まじい二羽を見て、わたしは昼の陽の眩しさに目を細め、そっと手を伸ばした。
すると。
そのうちの一羽が、わたしの指先にふわり…と留まった。
「すげぇ…お前、チョウを操れるのか?」
吃驚顔の貴方。
「うぅん、偶然だよ。ほら、行きな。もう一羽が寂しがってるから」
遠くで羽ばたいてたチョウが、わたしに近付いて来た。
再び寄り添うと、二羽はわたしと貴方の頭上で輪舞を踊った。
それを見ていた貴方が、わたしの手を取り、そっと口づけを落とす。
「俺達も、あのチョウのように踊ろうか」
「うふふ…お手柔らかにお願いするわ」
皐月の青空の下。
二人が踊るのは、花の円舞曲。
5/10/2026, 1:26:31 PM