回顧録

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いつもとは打って変わって自分語りをしようと思います。
タイトル通り独白です。



私はあまり他人の目を気にしません。よく思われていようが、悪く思われていようがどうだっていいです。見た目も性格も。
良くも悪くも自分は自分だと思っています。

でも1つだけ気にしてしまうことがあります。
期待の眼差し、それもたった1人の。
正確には眼差されたことはないのかもしれません。
だけど、確かに私はあの人の期待に応えることが出来なかった。きっともう失望されていると思います。

期待に応えたかった訳でもありません。
失望されたことに対してもなんとも思いません。
元々私に夢を見すぎなのです。あの人を孫バカと認識したことはないですが、おそらくそうだったのでしょう。
少し話が変わりますが、あの人が何も無いのにお小遣いをくれた時に、私はあの人がもうすぐ死ぬのかと思いました。
全然未だにピンピンしていますが。

それくらい有り得ないことだったのです。
ただであの人がお小遣いを渡すことが。
『なにか自慢が出来ることがあれば』お小遣いをくれる人でした。
『成績が学年で1位だった』とか『テストで100点100枚取った』とか『泳げるようになった』とか。
内容の大小は問わず、本人が自慢出来ると思えば何でもよいのですが。これが小学校や中学校の頃はいいのですが、
高校になるとなかなか自慢出来ることってなくなっていって、
そもそもアイデンティティすら分からないのですからなおのことなんですけど。
自慢出来ることが分からなくなって、挫折を覚えました。
それくらいの時期だったと思います。あの人がタダでお小遣いをくれるようになったのは。
あ、もう『こいつに自慢出来ることなんてない』って思われたんだ。って、考えすぎなのは分かってるんですけど、お小遣いを貰うのが怖くなって。

また、逆にお年玉が年々増えていくのも奇妙で。
年賀状のナンプレを解かなかったらくれなかったお年玉を何も無く、いつも頑張ってるからなんて言いやがって。
御祝儀袋に入ってる枚数が1枚じゃなくなったときは返すと泣き叫んだことを覚えています。
気味が悪かった、怖かったのです。
あの人が高校受験を失敗した私をどう思っているかが。

結局返しに行こうとした所を母親に止められて、全額図書カードに換えました。現金として持っていたくなかった。
図書カードにしたところで、数年経った今でも使えていません。貯まっていくばかりです。
自慢出来ることが何一つない私には使う権限がない気がして。多分、後ろめたいのだと思います。頑張れない自分が。
ただの1万円札がプレッシャーになるほどに。



お目汚し失礼いたしました。

4/4/2024, 4:43:35 AM