その焔は夜中になっても消えず、むしろ勢いを増して轟々と燃え盛っていた。夜中である。夜中、なのである。どうあっても消さねばならぬ。そう思い水に手を伸ばすが、コップ一杯の水程度ではどうにもならない。布団を引き被って寝ようにも、焔のせいで眠ることすらできない。私は焔に負けた。お湯を沸かす。カップヌードルの蓋を開け、お湯を注ぐ。3分待つ。麺を啜る。おいしい。食欲という名の焔は、これでやっと消えたのだった。
10/27/2025, 6:36:37 PM