お題 「寂しさ」
注意
この物語はフィクションです。
実際の人物や団体とは何の関係もございません。
物語 ▼
12月19日、午後7時半ごろ、唐突な心臓の苦しさで目が覚めた。
「…なんだッ……」
心臓を鷲掴みにされた様な感覚がきもちわるい。
頭がふらふらとする。
めまいがしてよく分からないが、感覚からして、家のリビングだろう。
ゆらゆら、と辿々しい歩みで2階へと向かい、一番奥の部屋へと入る。
…冷たい空気が充満している。
カーテンは閉ざされ、光の入らない部屋に電気をつければ、
ベットの上で目をつむり、頭から下は布団がかぶっている、綺麗な顔立ちをした自身にとって愛しい者がいた。
その姿を一目見れば、自身の胸の苦しみはすっ、と消える。
髪を優しく撫でれば、少しくすぐったそうで、
頭を撫でれば、嬉しそうで、
「……ふふ、相変わらず冷たいなぁ…」
表情を一つも変えない貴方が、また愛おしい。
その冬の雪のように白い肌が、
照れて赤くなるのも、また可愛らしいと思うのだが、
でも、君は動きやしない。
ねぇ、寂しい、なんて言ったら変だよね。
布団をめくれば、君の綺麗な"赤"が露出する。
…ほら、君の腹部に刺さった包丁はそのまま、刺してあるんだよ。
ねぇ、
俺、戻れるなら、
君が動いていた頃に戻りたい。
あ、でも、俺を見なくなった頃じゃなくて、俺を見てくれてた頃までだけどね?
……あぁ、どこで間違ってしまったのだろうか。
ありきたりな文章を真似ても、答えは出てきてくれない。
心臓が、釘が刺されたみたいに、ちく、と痛くなった。
「何で 、 寂しいんだろ 。」
「 君 が 、 ココ に 居るのに 。」
ーーあとがき。
彼…、主人公視点?の言う君、は既に死んでいます。
白い肌、腹部に包丁、露になっている血液こと"赤"
そして、冷たい肌。
…え?死体は腐らないのかって?それは企業秘密です。
君、に刺さった包丁は誰が刺したのか、
主人公視点の彼、とはどういう関係だったのか、
それはお好きに解釈どうぞ!!!
まぁ、とにかく、分かることは、主人公視点の彼、がヤバいという事ですね。
ここまで読んでくれてありがとうございました!!
…皆様、最近は寒いのでお気をつけて…
ーー
12/19/2024, 12:09:58 PM