羽化

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大好きな君に




142通目のラブレターを書いた。
宛先は、もちろん君。

大好きな君へ。
「君の笑顔が、いつだって頭から離れない……」
書き綴ったのは、正統派な愛の言葉!
142通目のラブレターを、僕は君の机に入れた。
…次の日、返事はなかった。


大好きな君へ。君は、この星空より美しい…
「夜空を見上げる度、君もきっと…同じ空を見ている気がして…」
書き綴ったのは、くすぐったくなるロマンチックな言葉!
143通目のラブレターを、僕は君の靴箱に入れた。
…次の日、やっぱり返事はなかった。


素敵にさわやかな言葉で書いてみても、
可愛らしくポエムで書いてみても、
情熱的に俳句で書いてみても、
何回書いても返事はない。
君への愛は、こんなに、こんなに積もっているのに!
…でもね、僕は書き続けるよ。
何年でも。いつまででも。
ずっと、ずうっと。


花瓶と、細い花が置かれた 君の机。
その中を僕の手紙だけが満たしていった。

3/5/2026, 7:48:17 AM