フラワー
盛大な音楽と共に出てきた私たちにあれを届けられる。
ふわりと優しく舞うように届ける人もいれば、打ち付けられているのではと笑いたくなるように届ける人もいる。
幼い頃は何が嬉しいのだろうかと思っていたけれど、愛する夫と愛する家族や友人に囲まれてこれを届けられるのはなかなかに嬉しく、幸せを感じるものだった。
そう幸せだったのだ、あの時は…
私はもうあれを二度と受けないかもしれないし、もしかしたら別の人と受けることになるかもしれない。
でも今の私にはそもそも受ける資格がない。
そして幼い頃のように何が楽しいのかと馬鹿にするまでになってしまった。
今あれを私とは違ってキラキラとした目で見る愛する娘があれを受ける時
私は誰よりも彼女を想って届けられるだろうか
私が一度は幸せを感じたあのフラワーシャワーを。
4/7/2025, 3:47:28 PM