僕は好きな人が居る。
その人は、少し小柄で優しく、いつも明るく笑顔でいる。そんな太陽のような人だ。
「○○おはよっ」
彼女はもはや腐れ縁と言える程の付き合いがある。
小学、中学、そして今の高校の2年間。全て彼女と同じクラスだ。
「お前っていっつも(彼女)見てるよな、好きなの?」
そんなわけねぇし!!とそこそこ強めに返してしまった。少し罪悪感に苛まれながら黙った。
「でもさぁ、ずっと目で追ってるぜ、しかも去年からずっと、なんなら入学式とかでも見てなかった?」
知るか!俺はそんなこと意識してねぇよ!!と冗談風に言っては見たが少し顔が熱い気がする。
無意識的に見てたのか、、ずっとか?中学の時から?
そんなことも考えると、更に顔が熱い気がする。
進級早々こんな事があったが、関係は何も変わらなかった。”僕たちの”関係は。
数日後、彼女は彼女になっていた。
放送部の学校ゴシップが人気の友人に聞かされた話だった。
どうやら相手は、他校のヤンキーらしい、
クソがクソが、俺の、、俺の、、おれ、、の?
甚だしい逆恨みの途中で、つまずいた。
いや、彼女は僕のなんかじゃない、その彼氏はちゃんと自分でつかみに行ったんだ、俺には出来なかったなぁ、、、、
「○○意外だね、こんな場所に居るなんて」
深夜のコンビニ、彼女と会う、そして彼氏と
「誰?」
その一言で俺が邪魔何は一瞬でわかった。
その後のただの幼なじみだよが、1番効いたが、
自分のせいだと言い聞かせた。
「あんま危ないことすんなよ、、、」
それから数ヶ月後、またゴシップ好きの友人から、ではばく、彼女の母親から聞いた。
彼女が事故にあったらしい、彼氏のバイクから落ちで骨が折れたらしい。
数時間後、僕は花屋に居た。花と課題と手紙を持って扉の前に立っていた。
数時間にも思える数分が僕の足をより縛り付けた。
「すいません、これ、、、」
看護師さんが通りかかった時に、渡してもらうようにお願いした。
(いつもこうだ、いっつもだ、何もしないから、何も出来ないから、彼女に言っていれば、もっと言っていれば)
今更どうなることでもないのに、ただ自分責めて、自分に言い訳していた。
1週間と2日後、結局は心配が勝ち他の幼なじみと共に来た。
痛々しい包帯で巻かれた足は1ミリも動かない。
「だい、、じょ、うぶ?、、じゃない、よね」
詰まる言葉にえへへと笑顔が返ってきた。
「この前はありがとうね、多分○○でしょ」
何も言わない、言えない。
返事をする前に、友人達が話始めた。
まぁ多少は元気なんだろう。
30分もすると話題も尽きて、帰る流れとなった。
「○○少し待って」
友人達は、固まる俺を横目に逆ナン頑張れよwとそそくさと帰ってしまった。
私ね、ずっと気づいてたの。
「気にかけてくれてる事も、見てくれてる事も、この前のコンビニで言ってた事も」
俯いて聞くことしかできない。
「彼がね、○○みたいな優しい人だったらね、きっとお見舞いにも来てくれたと思うの」
母親から聞いていた、彼氏は逃げたのだと、
「けど最初に来てくれたのは○○だった」
「ありがとうねw」
彼女から流れる涙を僕はまた見ないフリをする、、
そんな変わらない僕を見ないフリしよう、、
「君といっしょに、、、」
4/3/2025, 1:21:28 PM