小絲さなこ

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「回って返ってくる」



幸せの条件を並べてみる。

そのひとつひとつは、とても些細なこと。
だけど、意外と難しいこと。

そして、そのひとつひとつ、どれかが欠けているだけで、幸せというものから遠いのではないかと思ってしまう。


人それぞれ違う条件。
改めて問われると、即答出来そうで出来ない。


僕の幸せは君が笑顔でいること。
それを君に言ったら、君の幸せは僕が幸せでいることだという。

幸せは、ぐるぐる回って自分に返ってくるものっていうけど、本当にそうかも。


────幸せに




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「何年経っても」



誰よりも幸せになって欲しかったあの子は、誰よりも早く、神様のもとに帰ってしまった。

将来を想像する余裕もなくて、その日一日生き抜くにも必死だった私たち。

時代のせいが八割なのに、自己責任と言われることに反論さえ許されなかった、あの頃。

本当の理由は何だったのかと、問い詰めた友人をぼんやりと見ていた。
そんなこと知ってどうする。

誰よりも幸せになって欲しかったあの子が、生まれ変わっていたら、誰よりも幸せになって欲しいだけ。



あの子のことは忘れなさいと説いたお坊さんに逆らって、今日も明日も私は生きていく。



────幸せに

3/31/2024, 10:47:01 AM