人生とは、
思い描いた絵図面どおりに進むことの方が少ない道だ。
幼い頃は一直線に未来へ向かうつもりでいたのに、
気づけば回り道をし、立ち止まり、
時に引き返すことさえある。
けれど、その寄り道の草の匂いも、
行き止まりで見上げた空の色も、
あの時は無駄だと思った遠回りさえも、
後になって心を支える景色になる。
喜びは一瞬で過ぎ去るが、
悲しみは長く居座る。
しかし、その痛みが人を深くし、
優しさの根を育てる。
人生は勝ち負けではなく、
どれだけ「自分で選び、自分で歩いた」と
胸を張って言えるかだ。
そして、最後に
「悪くなかった」と微笑めるなら――
それはもう、天晴れだ。
8/9/2025, 7:25:59 AM