灰田

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どうすればいいの?と問い続けていた。

私の思ったとおりに。それが答えなんだろう。
思ったとおり…それが混沌としてわからないこともあるけれど、
それを掴み出すのも任されているんだろう。

茫漠と冬が灰色に続く、もうコートとマフラーと手袋の季節だ、ついこのあいだまで確かに夏だった、おかしいくらいもの凄く夏だったのに。
そして、手帳の予定には決して収まりきれぬ心をひとつ持って、…明日も歩いて行く。

どうすればいいの?と問いながら答えながら、振り切りながら見据えながら、
思考を、ヘンゼルとグレーテルのパン屑みたいに落としながらついに拾い上げもせずに、

ある時それが溶けて解けて、戻らない事を思い描く。

そうなれば不可思議に、優しいひとになれるような気がするから。


11/21/2024, 2:51:59 PM