あなたにだけは、さよならは言わないで欲しかった。そんな悲しそうな顔しながらさよならって言われても、どうしようもないじゃないか。引き留めたら迷惑をかけてしまうかもしれない。引き留めなかったら後悔するかもしれない。伝えたいことなんていくらでもあるのに、なんでか頭の中がごちゃごちゃで言葉が出てこない。だからせめて、最後に残る自分の顔が笑顔であるように、僕は精一杯の笑顔で叫んだ。『…さよなら!』
12/3/2022, 2:12:38 PM