理由は、あったんだと思う。
どんなに下らなかろうが、どんなに馬鹿げていようが、そうせざるを得なかった理由があったんだと思う。
でも、その為に”なかったこと”にされるのは間違っている。
「アイツらは勘違いしてたんだよねぇ。
小さい命だからこそ、簡単に食い潰せたんだってことに気づかなかったんだから」
ケラケラと笑う彼は、その目の奥に冷えた炎を宿していて。
「バカにされるのは慣れてるけど、みんなをバカにするなら別だからね?
ーーーあぁ、もう聞こえてないか」
食い潰した命を横に、彼はつまらなさそうに息を吐いた。
小さな命
2/24/2023, 3:24:28 PM