ほこりの行く先
とある電車の中で、小さなほこりがふわふわ漂っていた。
ほこりは、風に乗って散歩していて、うっかり駅で停車してる電車に入り込んでしまったらしい。
いけない!と気づいた時には電車の扉はピシャリと閉まり、外の景色が通り過ぎて行く。
どうしよう、、
ほこりはしばらくふわふわ。しどろもどろの右往左往。
このまま床に落ちると人に踏まれてしまう!
しかしここで落ち着くのが一番と思い、周りを見て身のよりどころを探す。
なんだ、座席いっぱいあるじゃないか。
ほこりはそう思い、座席に座る人間の肩にふわりと腰を降ろした。
ほこりにとっての座席は人間の肩らしい。
そうしてほこりはその人間と共に電車を降り、再び風に乗って家へとゆっくり帰るのだった。
10/24/2025, 6:23:21 AM