「未知の交差点」
その日
私は会社で凄く嫌な事があって
気持ちが荒れてクサクサしていた
このまま家に帰るの嫌だなあと思い始めた
嫌いな人の顔がチラつく
気分転換に知らない道を歩いてみることにした
夜だったけど
確かあの路地の先には行ったことがない
建物があったはず
そうそう、この道を真っ直ぐ
やがて知らない十字路に出る
ここは右に曲がった事がないなあ
今日は曲がってみよう
すると道の右側に見たことがないお店が見える
赤い屋根におしゃれな建物
惣菜のパン屋さんだった
私は興味が湧き入ってみた
お店の中は木製の棚にパンが並んでいた
「いらっしゃいませ!」
若い女性が店にはいた
店員さんらしい
「こんばんは
初めて来たんですけど
ここのパンのおすすめはありますか」
「ありがとうございます!
このクロワッサンと惣菜のデニッシュが
おすすめですよ」
私はその2つのパンを買って
家に帰った
空には月が欠けて見えている
家に帰って
早速、その2つのパンを食べることにした
「うわー!
マジ美味い!
知らないって損してた…」
家に近いパン屋さんだった
今度から毎週の休みに通おうかな
何だか食べてると
心がポカポカ温まる味がした
また、食べたくなるパンの味
次に行ったら
色々と店員さんに話しかけてみようか
パンは美味しかったと伝えよう
そんな事を考えているうちに
会社であった嫌な事は忘れていた
明日はどうするべきか…
うーん、作戦を練る
パンはどうやら私のエネルギーになってくれたみたい
10/11/2025, 10:01:18 PM