藍(らん)

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#24「初恋の日」


 小学3年生の始業式

 クラスメイトも一新し新しい日々が始まった

 席替えするまでは出席番号順に座ることになっている

 忘れ物が酷い僕は持ち物の色鉛筆を忘れた

 お隣に座る女の子に借りることにした

 「ごめん、色鉛筆忘れたから貸してくれる?」

 女の子は少し驚いた様な顔をして直ぐに

 「あ、えっと、いいよ。はい、どうぞ」

 その日からなにか忘れる度に女の子に借りていた

 いつの間にか親友と呼べるくらいまで仲良くなっていた

ある日、お礼を改めて言っておこうと思い

 「忘れ物酷くてごめんね」

 と彼女に謝ったところ、彼女はこう言った

 「始業式からずっと貸してるかもね(笑)」

 と笑いながら返事をしてくれた。そして

 「でもそれが藍(らん)らしいよ」

 と笑顔で返してくれた

 そんな君に、僕は惚れてしまったんだ

5/8/2023, 9:10:06 AM