君が手紙を送ってくれた、ともう一週間も前に聞いたのに、手紙はまだ届かない。
誕生日には間に合わないかも。そういった君の言葉通り、めでたい日は昨日過ぎてしまった。
ホテルのフロントは、この一週間毎日手紙は来てないか聞きに来る私に呆れ顔を通り越して、ややうんざりした顔をする。でも、仕方ない。私は今日も確かめる。
エレベーターを下りて、フロントに向かうと私の顔を見て、いつものホテルマンがぱっと顔を明るくした。それだけで分かった。君の手紙が届いたんだ!
君の手紙は厚手の赤い封筒だった。最近はオンラインのメッセージばかりで、あまり見てなかった君の字がローマ字で私の名前を綴っている。
私はドキドキしながら部屋に戻った。何が書いてあるだろう。早く君に届いたと伝えなくちゃ。私は胸に抱いていた手紙を、もう一度しっかりと見た。
ただひとつはっきりしてることは、この手紙を私が一生の宝物にするだろうということだ。
2/28/2024, 11:12:22 AM