NoName

Open App

『怖がり』

怖くて、すぐに逃げてしまいたい。
こんな臆病な自分が大嫌いだ。
自分が自分のことを一番許せない。
挑戦、経験、結束。
怖がらずに関われていたならば、
得られたものはきっといくらでもあった。
それでも私は動けなかった。
見ているだけで十分だからって言って、
曖昧ながらも笑い返してみちゃったりしてさ。
相手の顔色を伺っては言葉を選んで自分を消して、
相手の望んだ通りに従っておく。
そうすれば無駄に怒られることはないと知ったから。
一番精神的に辛い時なんかは、
友人相手ですら目を合わせるのが怖いけど。
怖がりは、私の処世術だった。


……
場面、状況、人、食事。
初めてのものは誰だって緊張する。
相対するそれが人ならば、自分と同じく経験を積んで今がある血の通った人間だと言える。
知識と経験は尊く、ネガティブの経験だって可能だ。
否、ネガティブからだって経験は得られるのだから、一概に悪とも言い切れまい。
これらは強かで怠惰な私の憧れから学んだことだ。

恐怖や警戒心といった感覚だって、元は生存率を上げるための本能的な仕組みなんでしょう。
現代においては不利に働くことはあれど、本来これは弱さではなかったはずなのだ。
今はまだ借りた言葉で武装して飛び込む日々だけど、
適切に勤勉に経験を積めば良い。
怖がりを打破する方法は、きっと見つかる。

3/17/2024, 4:18:58 AM