強さも賢さも優しさも、全て君から享受した。
心からの笑顔、怒り方に泣き方まで、何もかも。
でもまだ足りない。
知恵が欲しい。
君を笑顔にできる術が欲しい。
弱々しく明らかな嘘を並べる君に贈る言葉が欲しい。
どこまでも醜い己が嫌いだ。
衝動に駆られない己の手が、憎い。
物じゃないなら何を与えれば良い?
命令を無視してまで優先すべきなのは何だ?
焦がれる胸の痛みが燻ったならどう止める?
古傷の痛みを飲み込んだ先に何が待つ?
君が死んだら、次はどうしたらいい?
俺に生きる価値が無かったら、何もかも無駄なら
君は、俺はどうすれば良い?
どうしたら良い。
答えは見つからない。
ただ闇雲に走り続ける。
君もこんな気持ちだっただろうか。
沸々と湧き上がるのは怒りだ。
俺をこんなにしやがった。
中途半端にほっぽり出した。
脳天気に笑われた。
一番必要な時、すぐそばにいてくれなかった。
冗談のような夢を笑わなかった。
そうやって俺を馬鹿にした。
何もかも煙に巻いて、掻き消えた。
こんな気持ちを抱かせた。
嫌いだ。
大嫌いだ。
君がいたから見れた夢も願いも、
所詮ただの綺麗事だったのに。
好きだ。
大好きだ。
君がいたから叶ったこと、助けられたこと
全て素直に受け止めるべきだったのに。
6/20/2024, 11:53:40 AM