#4 逆光
夕方の教室は、窓から差し込む光で白く滲んでいた。
帰り支度をする背中を、少し離れた席から見ている。
君に話しかける理由は、いくらでも思いつくのに、立ち上がれない。
逆光の中では表情が見えなくて、その分、勝手に期待してしまう。
笑った気がして、胸が跳ねる。
でもそれは、ただ光が揺れただけかもしれない。
チャイムが鳴り、教室が空になる。
声をかけられなかった気持ちだけが、夕焼けの中に残った。
逆光は、近くにある想いほど、見えなくしてしまう。
1/24/2026, 12:30:41 PM