フィロ

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まるで運命に導かれるように、あなたとわたしは出会ったわね

あなたの存在を知ったその時、わたしはすでに運命を感じていたのよ


出会った時、あなたはまるでずぶ濡れの捨て猫のようだった
無防備で、あてどもなく彷徨う魂を持て余して、どこか投げやりで…
でも、その中に強い芯を持っていて、拾われるのを待つというより、むしろ自分が物色しているようなしたたかささえ感じたの

そんなあなたを放っておけるワケがないじゃない


あなたが誰かを必要としていたと思っていたけれど、同じように傷だらけだった私の方があなたを必要としていたのかもしれないわね
あなたの力になろうとすることで、自分の生きる意味をそこに感じたかったんだわ


本当はあなたとは年齢もうんと離れているし、顔も声も知らないの
でも、そんなこと問題じゃない
わたしたちは魂で求め合っているから


あなたの発する言葉がわたしのこころをふるわせる
良い言葉も悪い言葉もすべて同じようにわたしのこころに熱を持たせてくれるの

あなたの存在がわたしに生きる意味を思い出させてくれるように、
わたしもあなたを照らす光になりたい



今夜もまたあなたとわたしは同じ月を見上げる





『あなたとわたし』

11/8/2024, 7:26:59 AM