「今日さ、なんか見れるらしいよ。流星群だかなんだか。」
ふぅーっと気だるげに吐いた煙の向こう側で
ほう、とすました声が聞こえた。
「そういうのは興味ない?」
「ああ…まあそうだね。すまない。」
「いいよ。僕もだし。」
そう、僕だって興味ない。
「はは、どうしたんだね。なんだからしくないな。」
「そうだね。らしくない。」
「そうさな、どれ、ちょっと外に出てみるか。」
「は。」
どうしたの、本当。らしくないのはどっちだよ。
というかタフ過ぎるでしょ。さっきまで死にそうな顔していたのに。
まだ長い煙草をぐしぐしと灰皿に押しつけて
僕の北極星がきらめいた。
「見に行こう、星を。」
星
3/11/2025, 11:23:26 AM