この花言葉を知っているだろうか。花の名の通りの言葉だが、なんとも切ない花言葉。
その青色の小さく可憐な花を君は綺麗だと言い微笑んだ。ヒマワリやサクラの様に咲く季節も知らない。薔薇の様に愛を伝える華やかさも無いように感じる。そもそも僕は君から名前を聞くまではただの雑草だと思ってすらいた。
君は植物が好きだったね。いや…きっと目に映る全てを愛していたんだろう。全てを慈しむ様な目をしていたね。そんな君は最後まで慈悲に満ちた目で僕をみていた。大きな瞳に透き通った涙を浮かべながら。
「さようなら。私の愛しい人。私は貴方を忘れない。これだけ愛した人を、決して忘れない。最後まで面倒な女でごめんね。それでも−」
『私を忘れないで』
「勿忘草(わすれなぐさ)」
2/2/2023, 10:23:07 AM