なめくじ

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肩が触れるような距離で話していたい。
膝の上を当然のように座ってみたい。
当たり前のように抱きつきたい。

人気者の彼は、何時だって周りを友達で囲む。
息がかかるほどの距離で笑い合うことに、
飛び付いても受け止めてもらえることに、
どれほど憧れ羨んだことか。

頬を赤らめながら手を繋ぎたい。
強く出張った喉仏に噛みつきたい。
乾燥気味の薄い唇に口付けをしたい。

ふと、誰かの肩越しに目が合う。

時間よ止まれ。
今はただ、この視線を独り占めしていたい。

9/19/2024, 4:12:09 PM