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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第四十二話」

「今度は、私達が戦って良い!?由里のピンチだし」
「そうですわね。パズルの皆さんから留守番を頼まれてますし」
志那と梨々華は、フリーとの戦いに挑みました。
「侵入者、覚悟!」
「ちょっとー、コッチは親切で道案内しただけなのに犯罪者扱いされなきゃイケないワケー?」
「何でも良いや、勝負だー!」
フリーは、志那と梨々華に攻撃をし始めました。
「クリムゾンリボン!」
「グラビティレイン!」
リボンとタイの繰り出す炎と雨の竜巻に志那と梨々華は太刀打ち出来ませんでした。
「向こうの方が、攻撃が早いし、強い…!」
「防御しか出来ませんわね…」
「防御ばかりの敵にトドメを刺しますか…アイスムーンシャフト…」
ムースは、三日月状の氷を志那達に向かって地面から突き出す様に出現させました。
「キャッ…」
「所詮は一般人。我々の敵ではありません…」
志那と梨々華は倒れてしまいました。

「志那ー、パズル達居ないから自由だけど、暴れ過ぎだぞ」
「何々?どうした?新手の技考えてるの?」
「カインド、スモーク…悲鳴が聞こえてるから侵入者かもよ?」
カインド達は、様子がおかしいと志那達の所へ来ました。
「なっ…」
「志那達、大丈夫?!」
「酷いな…」
周辺に倒れ込む志那達を見たカインド達は、フリーを睨み付けました。
「零也…あの三人、詐欺師でメッチャ強いから気ィ付けて…」
「由里、俺はカインドだけどな」
由里は、それだけ言うと意識を失いました。
「少しは骨のある挑戦者が来たようですね…」
「一般人の方が、一撃でやっつけられるから楽なんだけどなー」
「面白そうだな。勝負だ!」
フリーとフロンティアウォーカーの戦いが始まりました。
「ウォータージェット!」
ロードは、タイの繰り出す灼熱の岩に高圧水流をぶつけました。
「何の!もっと技や術を繰り出せば良いだけだ!」
タイもロードに反撃し始めました。
「ロックマグマブラスト!」
「へー、君も岩使いなんだね。僕と戦ってみようよ。凝固術!」
スモークは、タイの溶岩を石化させました。
「面白い…キミに念術はいかがかな?メガグラビティ」
ムースは、溶岩の重力を変えて浮かせた後、スモークに向かって溶岩を投げ付けました。
「僕の術、凝固術だけじゃないんだ。ロックガード!」
スモークは、自分の前に岩の壁を出現させました。
「済まない、スモーク!」
「ふーん、男ってゴリ押しの技の奴、多いねー。フェアリーフィールド」
リボンは、戦闘エリア全体に妖精を出現させました。
「コレで邪魔すれば良いだけの話だしー」
妖精達は、フロンティアウォーカー達の手足を掴んで邪魔をし始めました。
「状態を戻さないとな。ダークミスト」
カインドは、黒い霧を出現させて妖精達の動きを止めました。
「今のうちに攻撃だ!ロックマグマブラスト!」
「ウォータージェット!」

「…互角って所か」
薄いベージュの肌、黒のツリ目、青っぽい黒のストレートロングヘア、痩せ型で右手の薬指に指輪をしていて、クールなファッションの厳しそうな女子大生は、カインド達の戦いの様子を見ていました。
「ん?何だ、あの女?」
タイは、上空にいる女子大生を見つけました。
「…ケイだ!」
カインドもケイの方を見ました。
「今のうち!フェアリーフィールド…」
リボンは術を放とうとすると、ケイは異空間を出現させて、フリー全員の動きを止めました。
「何ー?!メッチャ強いじゃん!」
「あの女、何者だ…!?」
「お前ら如きの無名の配信者、私にすれば簡単に倒せる」
ケイは、アビスソードを振りかざし、その剣圧でフリーを攻撃して一撃で倒しました。
「強ぇーじゃん!」
「ココは退散した方が良いよ!」
「金品を頂戴しようと思いましたが、残念ですね…」
フリーは、逃げて行きました。

「ケイ!助かったぜ。ありがとな」
「私は、剣を振りかざしただけ。あんなの戦ったのうちには入らない」
カインドは、ケイを尊敬の眼差しで見ていました。
「カインドは本当にケイが好きだねー」
「スモーク、口調があのオカマになってるぞ」
「一般人達を救護しないとな」
ケイは、気絶している志那達に回復術を掛けました。
「…ん?!」
「志那、目が覚めたか」
「私達、助かりましたの?」
「ケイがやっつけてくれたよ」
スモークは、ケイの方を見ました。
「私は、この辺で帰らせてもらう」
ケイは、そう言うと姿を消しました。
「ケイって、カッコいいな。強いし、憧れるぜ!」
カインドは、キラキラした笑顔を見せました。
「カインドと零也って、本当に別人…?言ってる事、二人共同じなんだけど」
志那は、カインドの方を見ていました。
「……」
章司は、志那の方を見ていました。

10/31/2022, 10:27:53 AM