「君の目を見つめると」
『あなたは"他人と目を合わせない人ランキング"第1位です!』
私の"第1位になれること"を教えてくれる心理テストらしい。ひっそりと貶してくるようなその診断結果に、卑屈な私はつい納得してしまった。万が一"優しい人ランキング第1位"だなんて診断されようものなら、ほんの遊びで読んだその特集記事を、それ以降もほんの遊びでしか開くことはなかっただろう。
そして納得してしまったが故に、それ以降も第1位を死守せねばならないと、どうしてか思った。
それからの人生で私の瞳が他人の瞳を映した回数は、おそらく平均よりも格段に少ないだろう。心理テストは催眠だった。自分らしさを見つけようとして、それはただ単に自分らしさを捏造していただけだった。
あのテストをしなければ、もっと顔を見て目を見て口を見て、君の言葉をちゃんと聞き取れたのかもしれない。
4/6/2026, 10:51:41 AM