藍瑠

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その日は、快晴だった。ただ、その分湿気も凄くて。夏真っ盛りって感じだった。
電車に乗った時にあいつはいた。夢かと思って頬を抓るが、どうやら現実らしい。
どうも気まずくて、俺はそそくさと電車を降りた。くっそ、運賃が無駄になった。
イライラしながら家に帰ると、少し冷静になれた。
さすがに、あの態度は良くなかったな。うん。
そう思っていたら、ピンポーンとチャイムが鳴った。何の警戒もせず開けると、そこにはあいつがいた。息切れしてる様子から察するにあいつは走ってきたらしい。興奮を隠しきれないようで勢いのままに、あいつは言った。

「俺死んじゃったみたい!」


「は?」

何を言っているんだこいつは。

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冗談だと思った。だけど、真実だった。あいつの体は少し透けていたし、触れられない。でも、意志疎通は出来るし無機物なら触れる事が出来るという奇妙な状況だった。

「で、何で来た。」

「宙に浮いてたらお前がいたから。」

なんともバカらしい理由だ。普通はパニックになりそうなものだが。どうやら、あいつの能天気さは変わっていないらしい。

題:君と最後に会った日

6/26/2023, 3:00:08 PM