画面の向こうで笑う君の無垢な万能感は、
私が踏み外した奈落の深さなど一ミリも知らない。
正しい努力が報われる世界なら、
どうして私はここにいて、君はそこにいるの。
はるか先を歩く君の、無邪気な成功。
彼が手にした、当然のような未来。
それらが全て、
私の能力の無さを、私の存在の肯定を嗤っている。
君に選ばれたいと願うたびに、
私の真実は砂のように指の間から溢れ落ちた。
本当は、この絶望を君にぶつけてやりたい。
「私の人生を壊したのは君なんだ」と、
その余裕に拭えないシミをつけてやりたい。
けれどそう叫んだ瞬間に、
君の中の"綺麗な私"が死んでしまうことも知っている。
だからこそ私は嘘という名の檻に入り、
君のペースに飼いならされた従順な幻影になる。
このやり場のない怒りも、
この底なしの絶望も、
この惨めな自尊心も、
私が"私"であるからこそ抱え込まなければならない呪い。
ねぇ、これが私たちが選び取った、
最高に美しくて、最低に不条理な"幸せ"の形なんだね。
___不条理
3/18/2026, 2:02:09 PM